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登録販売者資格攻略 1ヶ月で合格する勉強方法

このページは国家資格である登録販売者資格に合格するための勉強方法について記載しています。

登録販売者とは

登録販売者とは医薬品販売に携わる医療関係者です。薬局やドラッグストアで勤務する際などに役立つ資格です。

実際に登録販売者として働くためには合格に加えて実務経験などの条件が必要になりますが、資格試験の受験は近年条件が緩和され誰でも受験が可能となりました。
合格後に登録販売者として働く予定が当面ない場合でも、経年による資格失効や経年による資格更新はありません。ただし登録販売者は医療関係者ですので、医療や薬の知識への理解を深めていくことを求められる資格となっています。
医療の知識が高められるため、日常生活においても役に立つ資格と言えます。

資格の難易度

合格率は40%前後。易しい部類と言われています。
とはいえ、医薬品に関係する職に既に就いている方でもなければ勉強は必要にはなります。

全120問中、84点が合格ラインですが、全5章の章ごとに正答率が35~40%以上でなければなりません。満点とれた章があっても全然点がとれてない章があると不合格ということです。

独学での合格が可能です。
後述に実際に使用したテキストなどを紹介しています。

1ヶ月の勉強方法

1章を何日かけてというような具体的にスケジュールを組まなくても合格点をとることができますが、だいたいの目安として1ヶ月とします。

1週目:テキスト(後述)を読破
2週目:最初の3日くらいで手引きを読破し、終わったら過去問
3週目:過去問
4週目:過去問

過去問120問解くのにかかる時間の目安ですが、休憩を入れずに通しでやって2時間ほどです。

過去問を解く際は84点とれればいいとは思わずに、90点以上を楽にとれるくらいを目指したいところです。

合格に使用したテキストなど

7日間で受かる!登録販売者テキスト&問題集


7日間でうかる!登録販売者 テキスト&問題集 2023年度版(楽天ブックス)

出題範囲の全5章を大きく8つのパートに分けて要点をまとめてあります。(7日分+生薬漢方)
まず最初に医薬品の仕組みや作用についての説明からされていることで、後の内容が頭に入ってきやすい構成となっています。
1日目は【第1日】の章を読む、といった具合に勉強の区切りがつけやすく、そうすることで勉強が続きやすいです。
書籍購入者特典として解説動画をスマホ視聴することもできます。

まずはこのテキストを一通り読み進めます。最初から暗記しようと思わなくても構いません。小説などを読むのと同じようにただ書いてあることを読みましょう。人体に関することは自分にとっても大いに関係することですから、興味をもって読み進めるだけで自然と知識が定着することも多いです。

試験問題作成に関する手引き

登録販売者試験の出題範囲は厚生労働省の公式サイトで公開されています。
pdfにして400ページ以上ありますので印刷は困難ですが、全て無料で閲覧可能です。

試験の設問はこの手引きの中から作成されます。
よく穴埋めで出されたり、文章の一部を変えてひっかけ問題(上を下にしたり)にされることがあります。
要点だけを抑えたテキストでは省略されている部分が出題されることもあります。特に、人体構造(各臓器など)の章などは、要点のみのテキストだけでは対応しきれない印象を持ちました。
テキストと同じように、最初から全て覚えようとしなくてもいいので目を通しておきましょう。

はたらく細胞


はたらく細胞 1-6巻全巻セット(楽天ブックス)

赤血球や白血球など人体の中で働く細胞を擬人化した漫画作品です。
登録販売者試験の出題範囲に血液の知識が含まれます。試験のために読んだわけではなく以前から読んで知っていたのですが結果的に役立ちました。
アニメ化もしておりU-NEXTの31日間無料トライアルで無料視聴することもできます。

過去問

過去問は試験を実施する全国各ブロックの公式サイトその他で公開されています。

テキストと手引きを一通り読み終えたら過去問を解きましょう。
解いた後は答え合わせをしてテキストの間違えた部分に黄色マーカーを引いてよく覚えなおします。
そしてまた過去問を解き、同じところを間違えた場合はテキストの間違えた部分にピンクマーカーを重ねて引き、より注意して覚えなおします。
テキストに記載がない場合は一番関連すると思うページに自分で補足的に書き足します。
これを繰り返します。
知識が定着していない部分がわかるのと同時に、よく出題される部分、ひっかけの傾向もわかってくるはずです。

平成の過去問は近年で制度や問題傾向が変わっているのでおすすめしません。自分の受けるブロックを解き終えた場合は全国の他のブロックにも挑戦してみましょう。

出題範囲

※問題の傾向分析は関西広域連合ブロックを分析しています。全国の他ブロックと異なる可能性もあります。

医薬品に共通する特性と基本的な知識 20問

医薬品に関する概念の定義に関する問題が多いです。
ここは満点もじゅうぶんに狙えるところですので1問も落とさないつもりで解きましょう。

特に頻出のポイントは以下。
・副作用
・アレルギー
・相互作用
・プラセボ効果
・医薬品の保存方法
・セルフメディケーション
・小児に関すること
・高齢者に関すること
・授乳婦に関すること
・薬害訴訟

主な医薬品とその作用 40問

主に医薬品の成分や作用について出題されます。
範囲が広く問題数も多いです。ここをどれだけ落とさずに耐えられるかが全体の点数に大きく関わると言っても過言ではありません。
範囲が広いため特に頻出ポイントとして挙げられる部分はありませんが、丸暗記ではなく「成分Aは方法Bをすることで作用Cをもたらす」という風に論理的に理解して覚えておくと、この成分はこういう働きをするはずだから明らかにこの選択肢はおかしい、といった応用ができます。

【解熱鎮痛成分】アセトアミノフェン、イブプロフェン、イソプロピルアンチピリンなど
【アドレナリン作動成分】メチルエフェドリン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩、テトラヒドロゾリン塩酸塩、ナファゾリン塩酸塩など
【抗コリン成分】スコポラミン臭化水素酸塩水和物、ベラドンナ総アルカロイドなど
【抗ヒスタミン成分】ジフェンヒドラミンテオクル酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩など
【抗アレルギー成分】クロモグリク酸ナトリウム
【抗炎症成分】トラネキサム酸、グリチルリチン酸、リゾチーム塩酸塩など
【組織修復成分】スクラルファート、アルジオキサ、アズレンスルホン酸ナトリウム、アラントイン、シコン、銅クロロフィリンナトリウムなど
【局所麻酔成分】アミノ安息香酸エチル、オキセザイン、リドカインなど
【止血成分】カルバゾクロム、フィトナジオン(ビタミンK1)、カイカ、カイカクなど

上記はあくまで一部ですが、この辺りの主要なものを覚えられるとあとはそこに知識を足していくことができます。

人体の働きと医薬品 20問

内臓器官、感覚器官、運動器官、神経系などから出題されます。
「手引き」の文章をよく読んで覚えましょう。

人体構造以外で頻出のポイントは以下。
・内服用医薬品の剤形と特徴
・医薬品の副作用

薬事に関する法規と制度 20問

医薬品に関する制度規定から出題されます。
しっかり覚えていれば高得点が見込めますので間違えたときは見直しをして強化していきましょう。

頻出のポイントは以下。
・要指導医薬品と一般用医薬品(第一類、第二類、第三類)
・毒薬と劇薬
・特別用途食品と特定保健用食品と栄養機能食品と機能性表示食品
・容器外箱等に記載しなければならない事項
・製造販売業許可と販売業許可
・薬局と店舗販売と卸売販売と配置販売
・リスク区分に応じた販売と情報提供
・医薬品の陳列
・特定販売
・適正広告基準
・行政庁の監視指導

医薬品の適正使用と安全対策 20問

医薬品の適正使用や安全対策に関することから出題されます。

頻出のポイントは以下。
・添付文書の記載事項
・緊急安全性情報と安全性速報と医薬品医療機器等安全性情報
・副作用収集制度
・医薬品副作用被害救済制度
・医薬品PLセンター
・一般医薬品による重大な副作用
・適正使用のための啓発活動
・添付文書記載の「次の人は使用しないこと」「相談すること」などの内容(※)

※この部分だけで7問も出される場合があります。令和から出題傾向が変わりここの配分が増えたため問題の前例が少ないのですが、「主な医薬品とその作用」の勉強をする際に成分の副作用も併せて覚えておくと応用ができます。

※添付文書に関する頻出のポイントは以下。
【解熱鎮痛成分に関係】肝機能障害、喘息など
【アドレナリン作動成分に関係】心臓病高血圧糖尿病甲状腺機能障害、前立腺肥大による排尿困難、緑内障など
【抗コリン成分に関係】緑内障、心臓病、排尿困難、便秘など
【ジプロフィリン】甲状腺機能障害てんかん
【スクラルファートなどアルミニウムを含む成分に関係】アルミニウム脳症及びアルミニウム骨症
【グリチルリチン酸及びカンゾウ】偽アルドステロン症
【トラネキサム酸】血栓を生じるおそれ
【アミノ安息香酸エチル】メトヘモグロビン血症(6歳未満は使用しない)
【ビスマスを含む成分】精神神経症状
【ロペラミド塩酸塩】イレウス様症状(腸閉塞)
【タンニン酸アルブミン】牛乳アレルギーの人は使用しない
【リゾチーム塩酸塩】鶏卵アレルギーの人は使用しない

問題の解き方

主な出題形式は、a・b・c・dの4つの文章の正しい正誤の組み合わせを選び、マークシートを塗りつぶすというものです。

a(文章)
b(文章)
c(文章)
d(文章)

  a b c d
1 正 誤 正 誤
2 誤 正 正 誤
3 正 正 誤 誤
4 誤 誤 正 正
5 正 誤 誤 正

大半がこの形式となります。(正誤の組み合わせは問題によって異なります。)
全ての正誤にはっきり自信が持てる場合は簡単ですが、そうでない場合はa~dのうち一番自信を持てる文章を選びます。仮にaは絶対に正であると自信を持てる場合、答えを1・3・5に絞り込めます。2番目に自信を持てる文章を選びます。仮にcが正であると判断した場合、aとcが正なのは1番しかないということで答えを1に絞り込めます。

正の選択肢の方が多いから正が正解かも、というような考え方はしないように注意。それ自体ひっかけの可能性もありますから、あくまで自分の知識を頼りにしてください。

試験当日の持ち物

受験票(各ブロックの注意事項を要確認)
・筆記用具(シャーペン可能かどうかなど各ブロックの注意事項を要確認)
・時計(会場にない場合あり。スマホやスマートウォッチなどの電子機器は使用不可)
・テキスト(試験開始前の復習)
・体調管理に必要なもの(水や、冷房対策の上着など)
・軽食(午前と午後に分かれている場合は事前用意推奨。ごみの持ち帰りなど各ブロックの指示に従いましょう)

関西広域連合ブロックで受験しましたが休憩込みで12時~16時45分でしたので食事は摂りませんでした。
試験時間が午前と午後に分かれている場合は会場に入る前に軽食を用意して入ることをおすすめします。女性の場合は会場のトイレが混雑する場合もあり、買いに行って戻るような時間がないことも考えられます。試験日が日曜だと会場(大学など)の飲食施設が営業していないことが多いです。試験開始後、決められた時間以降は途中退室が可能なので休憩や第2部の勉強にあててもよいでしょう。

まとめ

・登録販売者資格は誰でも受験が可能
・合格率は40%前後
・難易度は易しめ
・勉強期間1ヶ月の独学でも合格点をとれる
・厚生労働省が公開している手引きから出題
・問題数は120問マークシート方式

まずはテキストと手引きに一通り目を通します。
それから過去問を解いて答え合わせを繰り返して正しい知識を定着させていきましょう。

自信をつけて余裕をもって試験当日を迎えましょう!

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