このページでは小説『ジャックジャンヌ ユニヴェール歌劇学校と月の道しるべ』の感想について記載しています。
概要
ジャックジャンヌ ユニヴェール歌劇学校と月の道しるべ(楽天ブックス)
ニンテンドースイッチゲームソフト『ジャックジャンヌ』を原作とする小説です。
原作シナリオライターの十和田シン先生によるノベライズで、表紙や挿絵も原作のキャラクターデザイン・イラストを手掛けられた石田スイ先生が描かれています。
内容は原作ゲームソフトのストーリー準拠で、始まりから新人公演終了時点まで。
ノベライズにあたって、ゲームでは描かれなかったシーンが加筆されています。
ゲームでは明言されていなかった部分も明らかにされています。
基本的にゲームではない地の文があることで、主人公である希佐の心理描写がかなり補足されています。
最後に、不眠王のキャラクターの名前が紹介されています。
感想
ゲームプレイ済でストーリーの流れを知っていても興味深く読むことができました。
加筆箇所は初見なので楽しいのはもちろんとして。
新人公演の部分とか、ゲームで既に衣装など知っているから情景が浮かぶし、歌のシーンでは歌が脳内で再生される……。
小説『夏劇』でもかなり影を背負った希佐ちゃんの生い立ちが匂わされてはいましたが、今回ハッキリと明かしていただけましたね……。
ゲームでも、いると明言されているのは父親だけなので、離婚なのか死別なのかまでは確信持てないにしても、いないような気はしていたのですが……。
演劇ごっこの始まりがそのことだったっていうのはジャックジャンヌというお話にとって結構重要な部分だなと思うのですけれども、ゲームで明かされないのは、主人公=自分としてプレイする人のために主人公のキャラ設定をなるべく少なくとどめるという配慮かな。暗くなりすぎるのを避けるというのもあるかな?
ところで
継希にぃ=オナカで人外(になったか、もともと人外)なんじゃっていう推測をしたことがあるんですけど、今作での継希にぃ見てると普通の人間って感じなんですよね……。オナカと同一視するからファンタジーな存在のように思えてしまうのであって、オナカと継希は別に直接の関係はないのか……?オナカだけが山のフェアリー的な不思議存在なのかな。
継希にぃまじでどこいっちゃったの?希佐ちゃんの結婚披露宴に出て歌って踊って欲しいから生きてて本当に……。
話を戻します。
個人的に創ちゃんの解像度が上がった気がします。
鳳がつっかかってきたときに、「鳳くんが一人で遅くまで稽古してるの知っているよ」と認めたうえで「僕たちには僕たちのやり方がある」って、応戦するのではなくてあくまで自分の意見を伝えるシーンとか、本番で鳳が台詞飛んだときにアシストしようとしてたシーン良かった。
確認してないので自信ないんですけどこれらって加筆…?かな?新人公演らへんの時点で創ちゃんがこんなにグイグイ物を言えてた印象がないというか。
ちょっと確認してみたいですね。再プレイもしたくなったし。
ゲームだと、公演本番シーンは彼らのお芝居を鑑賞するって感じで、演じている彼らの心理とかは基本的に入らないじゃないですか。本筋ストーリーに関わるようなこと(冬公演の希佐号泣シーンのような)でもない限りは。たまに舞台袖から見てるキャラたちのシーンとかは入るけど。
でも小説だと、例えば娘が料理番の歌を聞くシーンで希佐が白田先輩に歌の稽古お願いしに行ったこと思い出して微笑んでたら「何ニヤニヤしてるのよ」って白田先輩のアドリブ入るとか、そういう形式もいいですね。
いやゲームはゲームで、客席に座ってお芝居を鑑賞してるみたいでそれはそれで良いですし。
小説は、アニメ化したらこういう感じなんだろうっていうか……。ユニヴェール公演までぜひ続いてほしいです、小説。
これはものすごく個人的でどうでもいいことなんですけど
ゲームやってるときはそれほど自分の中であまり興味なかった司先輩が最近原因不明で自分の中で株が上がってて気になってるので
今回台詞はなくてもお姿は確認できましたのでニヤけてしまいました。
あれだわ、司先輩が恋をしたらどうなるのかどういう恋をするのかっていうことにすごく興味があるわ。観たい……。
御法川先輩はそこまで山あり谷あり撮れ高ありの恋路にならなそうなんだけど、たぶんそういうところが結婚したいと思う要因。ずっと平穏なのは現実では望ましいことゆえ。
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